ひとおもい

主にゲームやアニメのレビューをしています。

レビュー めいどめいどめいず

2021年ゲームレビュー 4 

280分=4.5時間。クリアまで。
東方二次創作アクションゲーム。ピュンピュン動くレミリアが、風邪で倒れた咲夜のために紅魔館を駆け回る! ビジュアルも音楽も高水準。でもゲームはちょっと難しい。

 

totupura.sakura.ne.jp

 

youtu.be

 

以下ネタバレ。記事中の画像は全て『めいどめいどめいず』(トッパツプラン Top Arts Plan)より出力。

 

「空間をいじるのが好きな人」である紅魔館メイドの咲夜が、ブラック環境のせいで風邪を引いてしまった。ついでに能力が暴走して紅魔館が迷宮化し、妖精メイドや毛玉たちも暴れまくっている。当主のレミリアを操って、紅魔館を駆け回り咲夜の風邪を治す方法を探そう! というのが大まかなストーリー。全3ステージで、それぞれ10、15、20のランダム生成されるフロアを進みながら終点のボスを倒す。

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ルーミアも出てくる

本作は2013年の作品で、公式ページと各種販売サイトを見る限り本来はロットアップ済みと思われる。

これを筆者は2020年8月の「博麗電脳試遊会EXTRA2020」(博電会EX)で入手した。値段が付いている完成品をタダで貰うのも悪いなあと思いつつ、せっかくDLさせてもらったのでありがたく遊ぼう。

hakudenkai-extra.netlify.app

2Dアクションゲームとしては、その画面の美しさが目を引く。精緻なドットで表されたレミリアや敵のメイド妖精は動きも細かく、表情まで読み取れる。敵の放つ弾幕が背景と同化して見づらいと言ったことは無く、それどころか燐光まであって弾一つにも付加価値をつけようとしているのが分かる。発光弾って紅魔郷っぽいよね。

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弾の燐光が美しい

ゲームのさわり心地としては、霊力を使ったダッシュや突進技の「デーモンロードクレイドル」によるハイスピード進行が気持ちいい。ダッシュもデーモンロードクレイドルも、地上のみならず空中でも八方向に発動でき、さらにダッシュは攻撃をキャンセルできるので思った通りの移動が可能。さらに2つとも敵と弾幕をすり抜けられる効果があるので、霊力の続く限りダッシュ&突進を続けるスタイルが基本となる。レミリアの当たり判定は大きく感じられるが、残機が増えやすい点で相殺されているように思う。

本作はフロアをクリアするごとに、集めたPアイテムで基礎力や技の強化ができる。デビルメイクライみたいだな。強化するごとに通常打撃の「ヴァンパイアクロウ」は射程が伸び、射撃の「デモンズディナーフォーク」では一本ずつWay数が増えたりして強化を実感しやすい。レミリアの成長はそのエリアをクリアするとリセットされるので、毎回違う強化ルートを試すことができる。

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UIは伝わりやすく、洗練されている。

難点として、ゲームとしてはハードな部類に入るように感じた。エリア2まではノーコンテニューでクリアできたけど、エリア3は無理。フロアが進むごとに敵のHPも個体数も増え、さらに壁を抜けてくるレーザーや針が出てくる。特に敵の数はえらいことになっていて、突進で抜けようにも効果が切れたところに敵や弾幕が置いてあり被弾することが多い。これはスペルカード宣言による無敵化でごり押すくらいしか対策が思いつかなかった。さらにコンテニューすると、そのフロアから開始ではなく一つ前のフロアに戻されるのが厳しい。戻ったフロアでコンテニューすれば、当然さらに一つ前に戻る。

またフロアクリア後のボーナスで攻撃力上昇を取得しても、敵を倒すまでに必要な攻撃回数が明確に減るわけではなかった。攻撃力上昇は最後に回して霊力ストック追加などを優先するのが良いだろう。

入手アイテムがPと残機の欠片のみとシンプルな分、やっていることは単調にも感じた。フロア構成がランダムで、やり直すたびに強化がリセットされるのであればローグライト的な要素との親和性も高い。本作は思ったとおりに気持ちよく遊べるアクションゲームだが、最長20フロアという長さに対して要素が物足りないというのが正直なところである。

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咲夜さん、風邪が治って良かったね!